活動紹介

【終了】防災クイズ&ゲームDay in ぼうさいこくたい2019(10/20)開催!|防災教育普及協会



関連団体の一般社団法人防災教育普及協会/防災教育チャレンジプラン実行委員会が、2019年10月19日(土)-20日(日)に名古屋で開催される「防災推進国民大会2019」に出展します。

関心のある方はぜひ当日会場にお越しください。

以下は防災教育普及協会ホームページからの転載です。

 

ぼうさいこくたい2019で
「防災クイズ&ゲームDay」開催!

2019年10月19日(土)から20日(日)にかけて、名古屋市ささしまライブエリアで『防災推進国民大会(ぼうさいこくたい)2019@NAGOYA』が開催されます。本協会では例年、東京臨海広域防災公園そなエリア東京で実施している【防災ゲームDay】を、ぼうさいこくたい版にアレンジして実施します。

 事前申し込みは不要です。直接、以下の日時・会場へご来場ください。


2019年10月20日(日)12:30~14:00
名古屋コンベンションホール4階 408会議室


主な出展者・教材(予定)


その他、数十種類の教材や資料・プログラムをご紹介!

こちらも併せてご覧ください。

【終了】警視庁災害対策課主催「大学生向け一泊サバイバルプログラム」(2019.6.15-16)

※このイベントは終了しました。

2019年6月15日(土)から16日(日)にかけて、国営・都立東京臨海広域防災公園で警視庁警備部災害対策課主催『発災後を生き抜け!一泊サバイバルプログラム2019(第3期)』が開催されます。本会は2017年(第1期)から本訓練の企画・運営・広報に協力し、2018(第2期)には36名の学生が参加しました。

4月25日(木)現在、参加者を募集中です。定員次第締め切りとなります。

詳細及び参加申し込みは下記、警視庁ホームページでご確認ください。

▼ 首都直下地震発生!力を合わせて発災後を生き抜け!大学生向け一泊サバイバルプログラム|警視庁

【終了】第5期防災教育指導者育成セミナー気象災害編(2019/6/22)|防災教育普及協会

※このイベントは終了しました。


関連団体の「一般社団法人防災教育普及協会」が以下のセミナーを実施します。関心のある方は下記リンクより詳細をご確認のうえ、お申込みください。

 

【終了】第5期防災教育指導者育成セミナー気象災害編|2019年6月22日(土)

【終了】防災教育交流フォーラム~今、防災教育に足りないものは何か~

※このイベントは終了しました。

 

2018年10月14日(日)10:00~11:30、東京ビックサイトにて関連団体の「一般社団法人防災教育普及協会」が、ぼうさいこくたい2018でセッション「防災教育交流フォーラム~今、防災教育に足りないものは何か~」が開催されます。弊会委員長の澤野が登壇し、防災教育に関する話題提供などを行います。詳しくは下記または 同協会ホームページ をご覧ください。

 


 

ぼうさいこくたい2018セッション 防災教育交流フォーラム
『 今、防災教育に足りないものは何か? 』
~ 多様な視点で解決策を探る ~

趣旨

 地震・津波、火山、風水害などに備え、防災教育の一層の推進が求められています。しかし学校・組織・地域では、なかなか進みません。そこで、これまでの防災教育を振り返るとともに、今、防災教育に足りないものは何かを様々な視点から話題提供します。そして、問題解決の方法・戦略をディスカッションします。

 

日時・会場等

 2018年10月14日(日)10:00~11:30

 東京ビッグサイト 会議棟7階 国際会議場(定員1,000名 ※事前申込不要)
 アクセスは こちら(東京ビッグサイト)  をご覧ください。

 

プログラム

 趣旨説明(司会進行)

 話題提供(出演者、テーマ「今、防災教育に何が足りないのか」)

 ディスカッション(モデレーター・出演者、テーマ「解決策は何か」)

 

出演者ほか

 モデレーター
  河田惠昭 関西大学社会安全学部 特別任命教授
  林 春男 国立研究開発法人 防災科学技術研究所 理事長
 出演者
  平田 直 東京大学地震研究所 教授
  諏訪清二 防災学習アドバイザー・コラボレーター
  鍵屋 一 跡見学園女子大学観光コミュニティ学部 教授
  佐藤公治 南三陸町立歌津中学校 主幹教諭
  澤野次郎 災害救援ボランティア推進委員会 委員長
  国崎信江 株式会社危機管理教育研究所 代表
  中川和之 株式会社時事通信社 解説委員
 司会進行
  木村玲欧 兵庫県立大学環境人間学部 准教授   ※順不同

 

案内チラシ(ご自由にダウンロードしてご利用ください)

※画像をクリックすると拡大・ダウンロードできます(.jpg形式)。

 

防災教育交流フォーラム「今、防災教育に足りないものは何か」チラシ

※リンクをクリックするとPDFファイルをダウンロードできます。

 

参考リンク

ぼうさいこくたい2018公式サイト

ぼうさいこくたい2018公式Twitter

JBUパワーバンク第14期基礎・第4期上級講座を開催

 当会が協力している日本基幹産業労働組合連合会(以下、基幹労連)主催の「JBUパワーバンク第14期基礎講座」及び「同第4期上級講座」が開催されました。

 これは基幹労連が社会貢献活動の一環として設立した災害救援ボランティア組織「JBUパワーバンク」のリーダーを養成する講座で、組合員を対象に開催されています。当会はその第1期より協力をしています。

 今期の基礎講座は新潟県、福井県、香川県、鹿児島県の4県で開催されました。新たに「非常時の食事に関する安全衛生」の科目が取り入れられ、災害時の食事情や食中毒等の危険性に関する講義の他、2日目の昼食が非常食の実食体験となりました。また、実技として土のうの作成実習にも力が入れられ、特に香川県会場では地元の町役場のご協力により、1tもの土を使用した実習となりました。

 隔年開催の上級講座は、宮城県、兵庫県、香川県の3県で開催されました。講義面では、みえ防災市民会議が公開している「被災疑似体験ワーク(SaTa-Sen)」が導入された他、東日本大震災等で役に立ったと言われている新聞紙でスリッパを作る実技を行いました。また、香川県会場では各地の役員が受講し、今後地元で教育訓練等を行えることに重点を置いたカリキュラムが組まれました。今期により上級講座の修了生は300名を越え、312名となりました。

防災教育指導者育成セミナー気象編を実施、70名が参加|防災教育普及協会

弊会関係団体である一般社団法人防災教育普及協会が防災教育指導者育成セミナーを開催し、弊会の災害救援ボランティア講座を修了したセーフティリーダーも受講しました。参加したセーフティリーダーからは「平時の活動には防災教育について知っておくことが重要になる。これまでも実践してきたが、今回の研修をもとに気象災害についても積極的に取り組みたい」といった意見が寄せられました。

以下は防災教育普及協会ホームページからの転載です。

 


2017年10月13日(金)、東京大学地震研究所で『第2期防災教育指導者育成セミナー気象編』を開講し、学校関係者・民間企業・防災関係機関、地域で活動するボランティアなど70名が参加しました。セミナーの実施概要については下記の記事をご覧ください。

 ○ 【終了】第2期防災教育指導者育成セミナー気象編

 

冒頭に澤野常務理事から防災教育指導者育成セミナーの趣旨、気象災害に備えた防災教育の必要性等についての挨拶がありました。

 

最初の講義は『気象庁による防災教育支援の取り組み事例』をテーマに気象庁総務部情報利用推進課安全教育支援係長の中代誠様よりご講義いただきました。気象庁が公開している様々な情報や教材の利活用方法や事例、気象予報士会をはじめ様々な民間団体との連携事例などをご紹介いただきました。

 

続いて『防災科学技術研究所による防災教育の実践事例』をテーマに国立研究開発法人防災科学技術研究所、気象災害軽減イノベーションセンターセンター長補佐の中村一樹様よりご講義いただきました。研究所やイノベーションセンターでの取り組み事例のほか、新たに開発した「防災今昔写真」アプリの活用事例などをご紹介いただきました。

 

続いて『地域における防災教育実践と教材紹介』をテーマに、宮﨑事務局長が講義を担当しました。学校・地域における防災教育実践事例や、防災教育教材「EVAG豪雨災害編」を用いた模擬授業などを行いました。模擬授業では、同教材を開発した国土防災技術株式会社の方々にもご協力いただきました。

 ○ 防災教育教材「EVAG豪雨災害編」 – 国土防災技術株式会社

 

続いて『生徒の主体的活動を生かした気象教育』をテーマに田園調布学園中等部高等部の荒川知子先生にご講義いただきました。気象予報士でもある荒川先生からは、ICT機器を有効活用するなど、生徒が主体的に防災教育に取り組むために行っている工夫について具体的な実践事例を交えてご紹介いただきました。

 

閉会挨拶ではこれからますます気象教育・防災教育についての必要性が高まることなどについて、平田会長より挨拶がありました。その後、参加者の皆さまには「修了証」をお渡ししました。閉会後には平田会長が平成29年度防災功労者内閣総理大臣表彰を受賞されたことを祈念して、参加者の方も交えて記念写真の撮影を行いました。


(クリックすると拡大します)

 

弊会では今後も定期的に指導者育成セミナーを開講し、防災教育の普及啓発ならびに指導者の育成を進めてまいります。セミナー情報等は定期的にホームページで公開いたしますので、ご確認いただければ幸いです。


以上は防災教育普及協会ホームページからの転載です。詳しくは同協会へお問い合わせください。

一般社団法人防災教育普及協会 http://www.bousai-edu.jp/

 

埼玉県内の労働組合で災害ボランティア研修

2017年9月30日(日)、埼玉県内の労働組合で災害ボランティア登録希望者を対象とした研修で「災害時のリーダーシップと安全衛生」についての図上訓練を行いました。同研修の参加者は、ほとんどがこれまでに被災地での活動経験があり、これから現場でのリーダーとして活躍が期待される方々です。それぞれの活動経験を次の現場にどのように活かすかといった点についても、各班で積極的な議論が行われていました。

 

介護付有料老人ホーム施設職員を対象に研修

介護付有料老人ホーム施設職員を対象に研修
ロールプレイで危機対応を学ぶ

 

2017年9月16日(土)、株式会社ベネッセスタイルケア 主催の人材育成研修で『緊急時対応研修』を担当させていただきました。

同社のプロジェクトチームが研修内容について調査を行ったところ「利用者に傷病が発生した場合の適切な対応や処置について知りたい」という要望が多く、本研修の実施に至りました。事前にプロジェクトチームのメンバーの方とミーティングを重ね、研修内容は以下のようになりました。

 

 ● 危機管理の原則
 ● 心肺停止状態の利用者への対応(実技)
 ● 日常業務で起こり得る危機対応(ロールプレイング)
 ● 質疑応答

 

主に心肺蘇生法とAED操法についての実技と、台本に沿った役割を演じて緊急時の対応について考える『ロールプレイ』を行いました。

ロールプレイは3人1組になり、頻度の高い骨折、重大な事故につながるちっ息、感染予防や冷静な対応が求められる出血の3つの状況について、具体的な施設の状況に合わせて行いました。施設看護職員(ナース)の方にもご協力いただき、各傷病に応じた適切や対応や処置についてご指導いただきました。

参加者からは「理解していたつもりのことでも、突然その状況になるとうまくできなかった。ロールプレイで考えながら体験することができたのでよかった」といったコメントがありました。

(担当:宮﨑)

【終了】第2期防災教育指導者育成セミナー気象編

弊会関連団体である「一般社団法人防災教育普及協会」が下記セミナーを開催します。平時の防災活動や災害ボランティア活動にも役立つ知識や事例を学ぶことができます。防災教育に関心のある方ならどなたでも参加できますので、お気軽にお申し込みください。詳細は、同協会までお問い合わせください。

(以下、同協会ホームページより転載)

 


このセミナーは終了しました。

 

2017年9月13日(水)を持ちまして定員となりました。

既にお申込みをされた方でやむを得ずキャンセルされる方は、お手数ですが事前に事務局(03-6822-9903)までお知らせください。

 

はじめに

 相次ぐ自然災害を受け、防災教育への期待と関心はますます高まっています。一方で具体的なノウハウの普及や効果の検証など課題も残されています。弊会では、こうした課題の解決に向けて様々な分野の専門家、有識者の知見を結集し、効果的な防災教育の普及啓発に取り組んでおります。

 『防災教育指導者育成セミナー』は、防災教育の指導者として活動を希望する方、防災教育に幅広く関心のある方を対象に「防災教育の指導において重要な知識や事例、体験」を提供するセミナーとして開講されています。

 平成28年に第1期地震編を開講し、多くの皆さまにご参加いただきました。平成29年度第2期はテーマを気象とし、東京大学地震研究所共催で開催いたします。防災教育指導に関心のある皆さまのご参加をお待ちしております。

一般社団法人防災教育普及協会

===【実施概要】===

1.名称 「第2期防災教育指導者育成セミナー気象編」

 

2.日時  2017年10月13日(金) 13:00-17:30

 

3.場所  東京大学地震研究所 1号館2階セミナー室

 

4.主催等 主催:一般社団法人防災教育普及協会 共催:東京大学地震研究所

 

5.資料代 3,000円(2017年度年会費納入済みの弊会会員の方は無料です)

【 非会員の方 】
期日までに入会をご希望のうえ、お申し込みされた方には本セミナー及び今年度実施のセミナーの資料代・参加費等を無料とさせていただきます。

 

6.参加申し込み方法(9月27日(金)まで)

2017年9月13日(水)をもちまして定員となりました。

参加申込フォーム をクリックして必要事項をご入力ください。募集要項 受講申込書 によりお申込みいただくこともできます。受講申込書は郵送またはFAX(03-3556-8217)にてお送りください。

 

7.第2期防災教育指導者セミナー気象編「修了証」の発行

セミナーを修了された方には「修了証」を発行します。

 

8.内容

13:00-13:10 開会挨拶、事務連絡

13:10-14:10 『気象庁による防災教育支援の取り組み事例』
        気象庁総務部 情報利用推進課 安全教育支援係長  中代 誠

14:20-15:20 『防災科学技術研究所による防災教育の実践事例』
        国立研究開発法人 防災科学技術研究所
        気象災害軽減イノベーションセンター センター長補佐 中村 一樹

15:30-16:30  『防災教育に活用できる教材紹介』
        一般社団法人防災教育普及協会 事務局長 宮﨑 賢哉

16:40-17:10 『生徒の主体的活動を生かした気象教育』
        田園調布学園中等部高等部 荒川 知子

17:10-17:20 閉会挨拶        
        東京大学地震研究所 教授
        一般社団法人防災教育普及協会 会長 平田 直

17:20-17:30 修了証授与、事務連絡

※講師・プログラム・時程は都合により変更となる場合があります。

 

9.問い合わせ

一般社団法人防災教育普及協会(担当:宮崎・小野・橋本)
〒102-0073 東京都千代田区九段北1-15-2 九段坂パークビル3F
TEL.03-6822-9903 FAX.03-3556-8217 http://www.bousai-edu.jp

 

10.お知らせ

10月14日(土) 13:00-16:00『防災教育交流フォーラム2017』
10月15日(日) 10:00-16:00『防災教育チャレンジプラン中間報告会』

東京大学地震研究所を会場に、防災教育に関する有識者や実践者が集まるフォーラムや実践報告会が開催されます。参加をご希望の方は、HP(http://www.bosai-study.net/top.html )にてお申込みください(14日、15日はいずれも無料です)。

 

===【広報資料】===

ご関係の皆さまへのお知らせ等でご活用ください。

▶ 第2期防災教育指導者育成セミナー気象編チラシ

第31回 大学における災害ボランティア育成の現状と展望2017

 

首都直下地震に備え、注目される学生・大学の取り組み

首都直下地震に備えて、災害救援ボランティア活動や地域の防災活動に取り組もうという大学生・大学が増えています。筆者は、在学中から積極的に大学における災害ボランティア育成や学生ボランティアの支援に取り組んできました。弊会(災害救援ボランティア推進委員会)の取り組みを中心に、大学における災害ボランティア育成の現状と展望、大学生による組織的な災害・復興支援や地域防災活動等についてご紹介します。

 

大学における災害ボランティア育成

災害救援ボランティア推進委員会は平成7年の阪神・淡路大震災を契機に設立された民間団体です。総務省消防庁が示す基準に基づく講座「災害救援ボランティア講座」を行い、災害救援、地域防災を担うリーダーを育成、大規模災害の被害を軽減することを目的として活動しています。

同会の災害ボランティア育成の仕組みは首都圏を中心に多くの大学で取り入れられており、平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震での帰宅困難者対応や、その後の学生ボランティアの復興支援活動へとつながっています。 平成28年実績では、1年間に11の大学で13回の講座が開講されています(一部大学は1年間に2回講座を実施)。これほど多く、また長く継続的に大学と連携しながら災害ボランティア育成を行っている団体は他にありません。

 

災害救援ボランティア講座の内容

「災害救援ボランティア講座(以下「講座」)」は、東京消防庁のOBによる座学講義、公益財団法人東京防災救急協会
による上級救命技能講習、立川・本所・池袋にある「防災館」での模擬体験と実技、災害ボランティア活動の経験者による実践的な演習がパッケージ化されています。平成29年8月現在で公開されている講座情報については、災害救援ボランティア推進委員会のホームページからご覧ください。

 

 

基本的なカリキュラム構成は次のとおりです。大学によっては、学生団体による活動紹介や地元社会福祉協議会の講義、大学に所属する教授による特別講義などを取り入れる場合もあります。

 

災害救援ボランティアの基本(90分) 災害救援ボランティア活動の経緯など総論的な講義
災害と防災対策の基本(90分) 自然災害や防災対策の基礎知識についての講義
出火防止と初期消火(90分) 首都直下地震等で課題となる火災対策についての講義
応急手当活動(上級救命技能講習/8時間) 心肺蘇生法、AED操法、三角巾や搬送法等の実技
災害模擬体験と実技(2時間) 立川・本所・池袋防災館での模擬体験と実技訓練
被災地での安全衛生と被災された方との接し方(90分) 安全衛生と被災された方のことを学ぶ講義・演習
災害情報の収集・伝達とコミュニケーション(90分) 被災地支援や被災時に役立つ、災害情報情報の取り扱いを学ぶグループワーク
リーダーシップとチーム・ビルディング(120分) 災害ボランティアとしてのチーム活動を学ぶ図上演習
(その他大学別プログラム) 大学・学生団体による活動紹介や、教授による特別講義など

 

このうち、筆者が指導を担当しているのは「被災地での安全衛生と被災された方との接し方」、「災害情報の収集・伝達とコミュニケーション」、「リーダーシップとチーム・ビルディング」の3科目で、いずれも実際に被災地で直接求められる知識と理解、行動に関わる部分となります。

 

Point:複数大学で科目共有する「振替受講」のシステムで受講者をフォロー

これらのカリキュラムはほぼ全ての大学で共通しており、体調不良等で一部科目を欠席してしまった場合などは、他大学で振替受講することもできます。大学生の時間は4年間と限られています。1年に1回しか機会がないのでは、3年生・4年生はどうしても受講機会が限られてしまいます。体調、学業や就職活動、アルバイトなどで時間的な制限があっても、災害ボランティアについて学びたいという意欲を受けとめるための仕組みが整っていることも大きな特徴です。

 

「セーフティリーダー」の認定と推移

講座の全科目を修了した方には、災害救援ボランティア推進委員会から「セーフティリーダー(以下「SL」)」の認定証が交付されます。都内大学で開講した場合は東京消防庁から「上級救命技能認定証」も交付されます。大学が主催する講座の場合は、認定証に大学名も記載されます。SLの認定者数推移にも他にはない特徴がありますので、具体的なデータに基づいてご紹介します。

 

Point:「災害救援ボランティアや防災を学びたい」学生の増加

筆者が担当している東京都内を中心とする大学での「災害救援ボランティア講座」ですが、年々開講数が増えています。平成16年度は年間10回だった講座の開講数が、平成26年度には19回とほぼ倍の開講数になりました。

講座修了生については、平成24年度、平成25年度はいずれも500名を越える修了生数となっていますが、平成26年度では500名に至りませんでした。東日本大震災など、大きな災害が起きてからある程度の期間が経つと、災害救援活動や防災への社会的な関心は相対的に低下していく傾向にあります。

ただ、減少しているだけでなく大きく上昇しているポイントもあります。そのポイントは、今後数十年の防災対策や災害ボランティア活動にも良い影響をもたらすポイントだと考えています。何かというと【修了生数に占める学生(大学生、中高生・専門学校生)の割合】です。

具体的なデータを示すと、平成16年度では33%しかなかった学生の割合が、平成22年度には71%になり、平成26年度においても64%まで上昇しています。グラフでは記載できていませんが、平成27年度・28年度は約70%となっています。災害救援ボランティアや防災に関する講座は様々なものが開講されていますが、これほど顕著に、かつ継続的に大学生が参加し続けているのは災害救援ボランティア推進委員会の講座の特徴です。

 

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表1 講座修了生数に占める学生の割合(黄色マーク)

 

「大学主催」の仕組みが学生の意欲・関心の受け皿に

こうした特徴を支えているのは「大学が主催して講座を開講する仕組み」があるからです。専門的な知識や技能を有する外部団体が、大学が主催する災害救援ボランティア講座に協力し、大学は講座を受講した学生や教職員がともに、平時の防災活動や災害時の協力体制構築をしていく仕組みです。

都内大学での平成16年度の修了生数は、186名中91名が学生(5回開講)でした。平成26年度の修了生数は、297名中227名が学生(12回開講)でした。数値を比較すると修了生数が62.6%増、学生比率は27.5%増、開講数は7回増えています。

なお、最新(平成29年8月末)学生の講座修了生数が多い上位10大学は次のとおりです。10大学の合計人数は2,975名となります。講座は全国の学生が受講しており「セーフティリーダー」の認定を受けた学生がいる大学は約200大学にもなります。学生修了生の総数は4,611名ですので、上位10大学の修了生が全体の64.5%を占めているということなります。

 

 1位 明治大学  598名 ※協定に基づく、千代田区支援事業、大学主催
 2位 専修大学  548名 ※協定に基づく、千代田区支援事業、大学主催
 3位 中央大学  425名 ※大学(学生部)主催
 4位 法政大学  356名 ※協定に基づく、千代田区支援事業、大学主催
 5位 富山大学  346名 ※大学コンソーシアム富山主催による単位互換
 6位 目白大学  203名 ※大学主催
 7位 上智大学  191名 ※協定に基づく、千代田区支援事業、大学主催
 8位 工学院大学 135名 ※大学主催
 9位 立教大学   98名 ※大学ボランティアセンター主催
 10位  聖心女子大学 77名 ※大学総務部が他大学講座へ学生を派遣

 

いずれの大学も、ボランティアセンターや学生生活課等が中心となって、災害救援ボランティア講座を開講したり、受講を支援しています。このようなデータからも「大学が災害救援ボランティア講座を主催」していく仕組みが、多くの学生の参加を促していることが分かります。前述のとおり、振替受講の仕組みもありますので、他大学での講座を含めれば1年間に何度も参加の機会があることになります。

逆に言えば「災害・防災ボランティアに関する講座がない」、あるいは「講座受講を希望する学生を支援する仕組みなどもない」、多数の大学の学生は、どうしても学ぶ機会が限られてしまうということです。

もちろん、ボランティアですので環境に関わらず率先して行動できることが理想的ですが、せっかく学んだことを大学・地域に還元するためには、やはり大学が中心となって取り組むことが重要であると考えられます。 災害救援ボランティア推進委員会では、大学主催の講座や体制づくりについての提案も行っていますので、お気軽にご相談ください。


図1 大学主催による「災害救援ボランティア養成講座」ご提案
(クリックすると新しいウィンドウで拡大します)

 

活動経験に基づく「大学と学生の連携」強化

こうした大学主催の講座開催の仕組みを推し進めている背景には、筆者自身の活動経験があります。 冒頭の別記事でもご紹介していますが、筆者が学生だった2000年前後は、災害ボランティア活動や防災活動は今ほど一般的ではなく、ごく限られた一部の学生・団体が取り組んでいるだけでした。そうした社会的背景の状況で、学生だけで活動に取り組むのは難しい、と感じることがたくさんありました。「もっと大学、教職員の方と連携して活動できたら、いざという時にもスムーズに活動できるはず」という想いが、大学と学生が連携する仕組みづくりにつながっています。

 

Point:行政と大学が連携した災害救援ボランティア育成モデル

「大学と学生の連携」を具体化しているモデルをご紹介します。 平成16年に千代田区は明治大学と「大規模災害時における協力体制に関する基本協定」を締結しました。主な内容は学生ボランティアの育成、地域住民及び帰宅困難者等被災者への一時的な施設の提供、大学施設に収容した被災者への備蓄物資の提供の3点です。

千代田区は明治大学との締結を皮切りに区内の全大学と防災協定を締結しています。 明治大学と法政大学は平成16年、協定に示される学生ボランティア育成として災害救援ボランティア講座を取り入れました。これがきっかけとなって現在、上智大学、専修大学でも導入され、現在の大学主催の講座開催の基盤となる仕組み「千代田モデル」ができました。

千代田モデルでは、大学が施設を提供するだけではなく、学生ボランティアの育成、派遣を努力目標に掲げている。その具体化として大学が災害救援ボランティア講座を主催していること、災害ボランティア団体が講座を支援していること、行政(千代田区)がその取り組みを支援していることに特徴があります。

 

キャプチャ

 

平成17年から富山県では、大学コンソーシアム富山が中心となって富山大学等を会場に県内の大学生を対象とした災害ボランティア育成を行っています。「富山モデル」の特徴は、複数の大学が連携して講座を開講し、共通単位科目として認めている点にあります。どちらのモデルも大学と行政、外部の災害ボランティア組織が協力することにより、災害ボランティア育成の専門性を高めながら継続しています。

 

大学と学生による自発的な活動

一般的に外部団体による講座は、修了後は該当団体での活動や参加を前提としたものが多いのが特徴ですが、筆者が紹介している講座では「大学による、大学・学生・教職員のための」講座を目指しています。明治大学災害救援班専修大学SKV 法政大学チームオレンジ 上智大学SVN 中央大学チーム防災 など、各大学で講座を修了した学生が参加する学内活動も積極的に行われていますので、関心のある学生さんや教職員の方は、各リンクからぜひチェックしてみてください。

 

(参考)首都圏における災害時の活動

平成23年3月11日、東北地方太平洋沖地震の影響により、千代田区内でも多くの帰宅困難者が発生しました。明治大学、法政大学、専修大学、上智大学の学生ボランティア育成に取り組む4大学は区の指示を待つことなく、率先して滞留する学生・教職員と帰宅困難者の支援活動に取り組まれていました。 筆者自身も震災当日から翌日にかけて区内4大学で、帰宅困難者支援活動の情報収集やサポートをさせていただきました。

いずれの大学も大きな混乱なく施設を開放するとともに、学生・教職員が協力して情報提供や毛布等の救援物資を配布されていました。学生が支援活動に協力していた大学もあり、円滑な支援活動の裏側には、平時からの防災協定と協定に基づくボランティア育成、その浸透もあったと考えられます。

また、その後の復興支援活動では災害ボランティア育成を行う大学も被災地へ学生を派遣しています。平成23年、平成24年を中心に、被災地での支援活動を希望する学生に対する事前説明会を開催するなどの取り組みを行っています。

専修大学では平成23年4月2日から5日にかけて、石巻専修大学支援に学生ボランティアを派遣しています。この時期に多くの大学は学生の安全や現地の情報不足を考慮し、安易に被災地へ入らないよう呼びかけていました。しかし、専修大学では災害救援ボランティア講座を修了したメンバーによる学生団体「SKV」を中心とすることで、ボランティアが必要とされる早期段階での被災地派遣が実現しました。また、夏期に行われた石巻支援活動では、SKVメンバーが一般学生のリーダーとなって支援活動に取り組みました。

 

大学による災害ボランティア育成の展望

2017年現在の大学生は、2011年の東日本大震災発生当時、中学生~高校生です。テレビやインターネットで被災地の情報に触れることはあっても、なかなか実際に被災地で活動することができなかった、何かしたくてもどうしたらいいか分からなかった、という方も多いようです。

大学生になって、行動範囲も広がり、様々なことに挑戦できるようになると「災害ボランティア活動」がぐっと身近になります。一方で「いざ災害ボランティアについて学びたい」と思っても、学ぶ機会が限られているのも事実です。2011年以降はいろいろな団体が災害ボランティア講座を開講していますが、なかなか日程が合わなかったり、特定の団体色が強すぎてなかなか個人では参加しづらいというケースもあります。

せっかく興味・関心があっても、教育訓練の機会がなければその意欲を活かすことはできません。 これまでも、そしてこれからも自然災害は相次いで発生し、その様子を見ながら成長する中高生は一定数いると考えられます。大学が「災害支援や防災に関心の高い」大学生の受け皿になるための仕組みづくりが、これからの社会にとって重要であると考えています。

災害はいつ起きてもおかしくない状況であることに変わりはありませんが、今後20年、30年に渡って社会を支えていくことになる学生・若者が、在学中に災害救援ボランティアや防災について学ぶ機会を持つことは、将来的な日本の、地域の防災力向上につながるはずです。

図3 東日本大震災直後に活動した学生も、今は各方面で活躍(撮影:2012年)

 

本稿をもし大学教職員の方がご覧いただいているようでしたら、ぜひ興味・関心のある学生さんと一緒に、災害ボランティアや防災に関する講座を実施していただきたいと思います。もし学生の方がご覧いただいているようでしたら、ボランティアや学生活動の担当部署に相談してみてください。もちろん、お声がけいただければできる限りのご協力をさせていただきます。

 


宮﨑 賢哉 / 災害救援ボランティア推進委員会主任、(一社)防災教育普及協会事務局長
 阪神・淡路大震災以降に被災各地で活動し、2002年にセーフティリーダー認定。学内で学生団体を設立し、災害支援や防災に取り組む。2004年(公財)日本法制学会(災害救援ボランティア推進委員会の運営法人)入社後は、経験を活かして大学での災害救援ボランティア講座や学生支援を担当。教育・福祉、公園指定管理など幅広く活動中。