活動紹介

都内大学で『被災』疑似体験ワークを実施、他者理解のきっかけに

成蹊大学が実施するフレッシャーズ講座の一コマ、ボランティア活動支援センターの担当部分を、昨年度に引き続き担当させていただきました。フレッシャーズ講座については こちら[外部リンク]をご覧ください。第13回目、講座終盤となる今回のテーマは『災害と他者理解』ということで、被災地や被災された方とのコミュニケーションのあり方を通じて考えてもらいました。

実際に被災した当時中学生の言葉を読み解き、自分なりにその理由を考えるワークや、みえ防災市民会議が公開している 『被災』疑似体験ワーク(SaTa-Sen)[外部リンク]を用いたワークを実施し「被災された方の気持ちを考えるうえで、大切なポイントは何か」という問いかけについて考えてもらいました。

疑似体験ワークでは被災の状況を具体的にイメージしてもらうため、講座では予め被災経験があるなどで配慮が必要な学生がいれば個別に対応するなど、学内の関係部署と連携をとりながら準備し、実施しました。

(担当:宮崎)

警視庁が初の学生向け宿泊防災イベント、企画運営に協力

 

概要

警視庁警備部災害対策課・東京臨海広域防災公園は、2017年6月17日(土)から一泊二日で、大学生の災害ボランティア育成を目的とした宿泊防災イベント『そなエリア東京大学一泊サバイバル体験』を開催し都内各大学から男女19名の学生が参加しました。弊会の首都圏講座(都内の大学を中心に開催する災害救援ボランティア講座)を担当する宮崎事務局員がイベントの企画・運営に協力しました。イベントの詳細は2017年5月8日時点の記事 こちら をご覧ください。

 

発災~大学での滞留

冒頭に主催者である警視庁から趣旨説明があり、大学生が地域の防災活動や災害支援活動にとって力になること、積極的に考え行動して欲しいことなどを参加者に伝えました。参加者はその後「映画館で大地震に見舞われた、"そなエリア東京大学"の学生」という想定で、そなエリア東京の体験施設を使用して避難や、傷病者の避難支援、災害情報収集などを行いました。大学が開放している帰宅困難者避難スペースを想定した会議室に移動し、大学教職員役の宮崎事務局員から帰宅困難滞留時の注意点について説明がありました。

 

帰宅困難時の注意点確認・チームビルディング

次いで「大学の防災訓練指導に来ていた」想定の警視庁警備部災害対策課特殊救助隊の隊員から、被災地支援活動についての体験や活動上の注意点、傷病者の搬送法や応急救助の方法について指導を受けました。特殊救助隊の隊員からは「活動中の隊員はどうしても目の前の作業に集中しなければならず、周りが見えなくなることもある。安全管理を担当する隊員が付くことが重要」といったお話もいただきました。

特殊救助隊員の説明を受けた後、参加学生は4つのチームに分かれ「持ち物・知識・経験」や「72時間の大学滞留で必要なもの・こと」、「配慮が必要な方にできる支援」などを話し合いました。

 

「自ら考え行動する」、トイレ・食事・寝床づくり

以降のプログラムは、手順や時間配分など全て各チームのリーダーの判断により行われました。まず、使用できるスペースを確認して「どこを、どのように使うか」を全員で話し合って決めた後、大学の備蓄倉庫を想定した倉庫から段ボール箱や毛布、非常食や飲料水などを全員で協力して取り出しました。人数などを考慮してトイレ班・食事班・寝床班に分かれ、それぞれが作業を行いました。

夜には当日取材に来ていたテレビ局のニュースでイベントが紹介されることを知り、テレビの前に参加者が集まるようすも見られました。自分たちの姿がテレビに映ると「おおっ!」という歓声があがり、拍手が起こりました。同行していたメディア関係者からは「東日本大震災後の避難所では、スポーツイベントの番組に避難者が釘付けになって応援しているのを見て、スポーツの力はすごいと感じました。被災映像ばかりでは疲れてしまいますから、こういう場面も大事ですね」といったお話もありました。

 

 

深夜に地震・火災発生、要配慮者の避難支援

停電を想定した午前0時の消灯から約2時間後、警視庁による緊急放送で地震と火災発生のアナウンスが行われ、参加学生はすぐに出入り口付近まで避難しました。また、その際は一緒に就寝していた要配慮者(聴覚障害者)役の警視庁職員の避難誘導を支援しました。

  

朝食と清掃、行動計画の検討

リーダーを中心に起床時間を6時とし、参加学生は朝食づくりや使用した資機材の撤収、清掃などを行いました。午前8時からは今回想定する地震に関する被害情報や、警視庁からの交通情報、会場周辺のハザードマップなどを元にチーム毎に「もし実際に被災しているとしたら、今日は何をして過ごすか」をテーマに行動計画を検討しました。

  

災害情報の収集・伝達訓練

翌朝9時からは、「そなエリア東京大学」周辺で起きている様々な課題の解決を、無線機を用いた災害情報収集伝達によって支援するという訓練を行いました。各チームに警視庁職員が付き、災害情報が記載されたカードをやりとりする『災害情報収集・伝達とコミュニケーション演習-DICE(ダイス)-』を用いて、情報収集・伝達や適切なコミュニケーション、無線機の使い方などを学びました。

  

まとめ

訓練終了後、参加した学生全員から一言ずつ感想を述べてもらいました。リーダーを経験した学生からは「流れでリーダーになっていたが、自分ひとりではどうすることもできなかった。周りのみんなが支えてくれたり、自分たちで積極的に行動してくれたので、やり遂げることができた」といった感想がありました。警視庁からは「警視庁としても初めての訓練なので不安もあったが、学生の皆さんがこんなに大勢参加してくれて、また指示を待つことなく自ら考え行動する姿を見て、とても嬉しい。ぜひ今後とも皆さんとはつながっていきたい。」といったお話をいただきました。

 

【終了】防災ゲームDay2017inそなエリア東京(7月2日)

※このイベントは終了しました。

報告は 防災教育普及協会-活動実績 よりご確認いただけます。

 

防災教育に関するゲームや教材を体験してみよう!!

防災体験学習施設「そなエリア東京」を会場に、弊会関係団体である一般社団法人防災教育普及協会が下記のイベントを開催します。さまざまな防災教育に関するゲームや教材を体験することができます。

小さなお子さんや親子連れの方はカードやすごろく形式のゲームで楽しく防災を学ぶことができます。教職員・学校関係者、防災関係団体、行政関係の方など防災教育に関わる方々は、レクチャールームで行われる体験講座で実際にゲームや教材を体験的に学べます。

終日、実際にゲームを体験できるコーナーや展示コーナーが開設されていますので、お気軽にご参加ください。なお昨年のイベントレポートが同会ホームページにて掲載されていますので合わせてご覧ください。

※なおイベント情報は随時更新されています。最新情報は同会のホームページをご確認ください。

http://www.bousai-edu.jp/

 

◆イベント概要

イベント名 : 防災ゲームDay2017inそなエリア東京

日 時 : 2017年7月2日(日) 10:00~16:00

会 場 : 東京臨海広域防災公園そなエリア東京(アクセス:ゆりかめも「有明」駅徒歩2分)

アクセスマップ

内 容 : 防災ゲーム、教材、資料の展示及び体験型講座

参加費 : 無料

参加申込 : 不要です。当日、会場にお越しください。

主 催 : 東京臨海広域防災公園管理センター、一般社団法人防災教育普及協会
後 援 : 江東区

 

◆イベントチラシ

 

▶ 170702_防災ゲームDay2017チラシ[PDF]

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明治大学で学生向けに発災対応型演習、安全管理を学ぶ

明治大学駿河台ボランティアセンター主催『災害救援ボランティア講座』の一科目「災害時のリーダーシップとチームビルディング」で、大学生が大学で被災した際の対応演習を実施しました。同内容は、2017年6月17日~18日にかけて警視庁警備部災害対策課と実施する訓練内容の一部を、座学演習にアレンジしたものです。

実際に大学内で被災したことを想定し、以下のような流れでグループディスカッションを行いました。

◇ 被害想定を読み解き、現状を整理
◇ 自分の持ち物や知識経験を確認
◇ 6人以下のチーム編成とリーダー決め
◇ チーム内での情報共有
◇ 長期滞在を想定した活動環境整備
◇ 危険を伴う救助活動への対応
◇ トラブル防止のルール検討
◇ 体調不良・ケガ人発生時の対応 など

ディスカッション後には全ての設問に対して、実際に各被災地や2011年3月11日と12日に千代田区内の4つの大学を巡回したスタッフの経験を踏まえて、解説や行動の要点などを紹介しました。

防災ミニ講座に上級講座第19期「地域における防災教育の実践」全文掲載

『防災ミニ講座』に上級第19期講座・地域連携プログラム③「地域における防災教育の実践」で使用したテキスト全文を掲載しました。

◯防災ミニ講座第30回「地域における防災教育の実践」

http://www.saigai.or.jp/info/2017/0606163330.html