活動実績

令和5(2023)年度活動実績

令和5年(2023)年度活動実績一覧

【令和5(2023)年】

4月8日~  気候変動編 第1期講座(大手町/~4月9日)

5月13日~ 首都圏第130期青山学院大学講座(渋谷/~5月21日)

5月24日~ 第9期いちはら市民大学講座(市原/通年講座/~2024年1月24)

5月27日~ 千代田区第93期明治大学講座(駿河台/~6月10日)

6月4日~   千代田区第94期専修大学講座(神田/~6月11日)

6月19日~ 千代田区第95期法政大学講座(飯田橋/~7月3日)

7月1日~   神奈川第75期県央相模原講座(座間/~7月9日)

7月31日~ 首都圏第131期中央大学講座(多摩/~8月2日)

8月16日~ 第3回鈴鹿高等学校講座(鈴鹿/~8月17日)

8月19日~ 首都圏第133期東京大学地震研究所講座(本郷/~8月27日)

8月26日~ 気候変動編 第2期講座(市ヶ谷/~8月27日)

9月8日~   千葉第59期船橋市講座(船橋/~9月10日)

9月16日~ 埼玉第14期目白大学講座(岩槻/~9月23日)

10月1日~ 千代田区第96期専修大学講座(神田/~10月16日)

10月21日~  千葉第60期我孫子市講座(我孫子/~10月29日)

10月28日~  長野第11期飯田市社協講座(飯田/~11月19日)

11月5日~ 千代田区第97期明治大学講座(駿河台/~11月19日)

11月25日~  首都圏第135期東洋大学講座(白山/~11月26日)

【令和6(2024)年】

2月10日~ 神奈川第76期県央相模原講座(座間/~2月12日)

2月13日~ 富山第19期コンソーシアム富山講座(富山/~2月16日)

2月19日~ 千代田区第98期上智大学講座(四ツ谷/~2月21日)

2月24日~ 首都圏第136期立教大学講座(池袋/~3月9日)

 

【大学実施報告】千代田区98期上智大学講座

2024年2月19日、20日、21日に上智大学主催の「千代田区第98期上智大学災害救援ボランティア講座」が開催されました。

上智大学では2010年から本講座がスタートし、2024年3月現在で309名が講座を修了しています。

大学ホームページにて本講座の実施報告を掲載いただきましたので、ご紹介します。

千代田区98期上智大学災害救援ボランティア講座実施報告

(外部サイト:上智大学「FIND SOPHIA」ホームページより)

【受付終了】災害救援ボランティア講座・気候変動編 第3期/2024年4月20日、21日

本講座の申込受付は終了しました。
沢山のお申込み誠にありがとうございました。

※従来実施している災害救援ボランティア講座とは内容が異なり、本講座は気候変動に特化した講座容となっております。従来の講座(地震編)は2024年度も継続して開催いたします。

講座募集要項はこちらから>>募集要項_気候変動編講座_第3期.pdf

★お申込みは受講申し込みメールフォーム  
 または 受講申込用紙のFAX・郵送で受け付けています。 
 受講申込用紙はこちら>>受講申込書_気候変動編講座_第3期.pdf
 個人情報の取扱いについて

 メールフォームはこちら>>受講申込メールフォーム

 →希望する講座名を「気候変動編講座 第3期」と記入してください。
  気候変動編講座では救命講習は実施しません。メールフォームからのお申込について
       救命講習は「受講を希望しない」を選択してください。

 講座日程

2024年 
 4月20日(土)・21日(日) の2日間

 会 場

 TKP九段下神保町ビジネスセンター カンファレンスルーム2A
 住所:東京都千代田区神田神保町3-4 柳川ビル2階
※アクセス:東京メトロ 九段下駅(半蔵門線、東西線)5番出口から徒歩1分。
      都営新宿線 九段下駅  5番出口から徒歩1分。
 会場ホームページはここをクリック

 受講料

 保険料・教材費等として 
 一般 8,000円   学生 6,000円
 SL-A(上級講座修了者) 無料

 定 員

 30名
 申込は先着順とし、超過の場合はキャンセル待ちを承ります。

 内 容

【1日目】4月20日(土曜) 
  9:40 オリエンテーション ・事務連絡
  9:50 気候変動と災害ボランティア活動
   11:00 気候変動と気候変動適応策 
   13:10 防災気象情報と避難行動
   14:30 ワークショップ「防災気象情報とマイタイムライン」
   16:30 セーフティリーダーの認定と活動について   

     

【2日目】4月21日(日曜) 
   9:40 気候変動と日本の気象災害
 11:00 気候変動を踏まえた水災害対策のあり方 
 13:10 暑熱環境と熱中症対策
    14:30 ワークショップ「災害時の熱中症対策を考える」
    16:30   閉講式・認定証授与

※詳細は募集要項をご覧ください

 その他

◆お申込みされた方には、講座2週前から順次、受講資料(諸注意、地図、 
 受講料振込用紙など)を郵送いたします。

◆講座の全科目を修了し、成果が確認された方にはセーフティリーダー認定証が
 交付されます。

◆新型コロナウイルス感染症は現在5類感染症に移行しておりますが、本講座内においては適宜マスクの着用、手指アルコール消毒をお願いします。 

 

【終了】神奈川第76期県央相模原 災害ボランティア養成講座|2024年2/10,11,12

<申込受付終了>
本講座の申込受付は終了しました(2024年2月5日PM12:00)。
2月3日~2月5日PM12:00までにお申込みの皆さまには順次受付完了のご連絡を差し上げます。

講座募集要項はこちらから>>募集要項_神奈川第76期講座.pdf

★お申込みは受講申し込みメールフォーム  
 または 受講申込用紙のFAX・郵送で受け付けています。 
 受講申込用紙はこちら>>受講申込書_神76.pdf

 メールフォームはこちら>>受講申込メールフォーム

 →希望する講座名を「神奈川第76期県央相模原講座」と記入してください。

 講座日程

2024年 
 2月10日(土)・11日(日)・12日(月・振休) の3日間

 会 場

 座間市消防本部 (座間市相武台1-48-1) 
 ※アクセス:小田急線相武台前駅から徒歩約15分
 ※駐車場あり。希望する方は、受講申込書の所定の欄に 
 記入をお願いします。メールフォームの場合は備考欄に記入をお願いします。

 受講料

 保険料・教材費等として 
 一般 15,000円   学生 10,000円
 座間市民 5000円(座間市連携講座)

 内 容

【1日目】2月10日(土曜) 
  9:30 オリエンテーション 
 10:00 災害救援ボランティア概論
 11:10 神奈川県の災害対策
 13:00 認定と登録について
 13:40 災害ワークショップ 
             「発災後の3:3:3を考える」

【2日目】2月11日(日曜) 
   9:30 災害対応実技~技を身に付けよう 
 12:20  応急手当(外傷手当・搬送法)
 13:30 災害ボランティア活動の安全衛生と図上演習

【3日目】2月12日(月曜・振休) 
   9:30 火災の基礎 
 10:30  知っておくべき地方自治体の防災の実際
 12:50 訓練準備(バイタルチェック) 
 13:00 実技訓練(消火・避難・煙体験等) 
 16:10 修了式・認定証授与
※詳細は募集要項をご覧ください

 その他

◆お申込みされた方には、講座1カ月前から順次、受講資料(諸注意、地図、 
 受講料振込用紙など)を郵送いたします。

【終了】首都圏第136期・立教大学第20回災害救援ボランティア講座|2/24(土),3/2(土),9(土)

満席につき、受付を終了しました。

※2024年1月9日AM9:30現在、募集定員超過のため受講申込の受付を終了しました。
尚、「神奈川第76期県央相模原災害救援ボランティア講座」は引き続き申込受付を
実施しておりますのでこちらもあわせてご検討ください。

★★募集要項(PDF)はこちらをクリック★★ → 首都圏第136期講座募集要項.PDF
お申し込みは受講申し込みメールフォーム
または受講申込用紙のFAX・郵送で受け付けています。
受講申込書申込用紙記入例
個人情報の取り扱いについては受講申込に係る個人情報の取り扱い  をご確認ください。

【上級救命講習(任意)】

弊会では災害ボランティア活動を希望される皆さまに『上級救命講習』の受講を推奨しています。災害救援ボランティア講座受講を希望される方のうち、上級救命技能講習未受講の方向けに、別途下記の日程で講習を設けています。救命講習の受講をご希望の方は、お申し込みの際に希望する講座名に『首都圏第136期災害救援ボランティア講座』に加え『上級救命講習』を追記してください。またはメールフォームでお申し込みの際「受講希望あり」にチェックを入れてください。既に受講済みの方、予定があって受講できない方は「災害救援ボランティア講座」のみご参加いただくこともできます。

日時

2024年 2月24日(土)
会場:立教大学池袋キャンパス ポールラッシュアスレチックセンター4階 P401

 09:00-17:00 上級救命講習
       (指導:公益財団法人東京防災救急協会)          

 

【首都圏第136期・立教大学第20回「災害救援ボランティア講座」

日時 2024年 3月2日(土)
会場:立教大学池袋キャンパス 15号館マキムホール2階M201教室

09:00-09:20 開講挨拶・オリエンテーション

09:20-10:50 災害救援ボランティアの基本

11:00-12:30 出火防止と初期消火

13:30-15:00 災害ボランティア活動ケースワーク

15:10-16:40 災害と防災対策の基本

16:40-17:00 事務連絡

 

2024年 3月9日(土)
会場:池袋防災館/立教大学池袋キャンパス 15号館マキムホール2階M201教室

09:00-11:10 災害模擬体験と実技
       (池袋防災館での体験学習)

13:00-13:40 大学・学生・地域による復興支援と防災活動の紹介

13:50-16:50 災害ボランティア活動の安全衛生と図上演習

16:50-17:00 講座まとめ、セーフティリーダー認定証授与

       ※講師及び時程は都合により変更となる場合があります。

会場 *立教大学池袋キャンパス アクセスマップ
*池袋防災館 アクセスマップ
費用

*災害救援ボランティア講座保険料、教材費他の実費として
¥15,000-/人(学生の方は¥10,000-/人)
★立教大学学生・教職員の方は減免制度があります。詳細は立教大学ボランティアセンターにお問合せください。

備考

*受講地域に制限はありません。全国からご参加いただくことができます。

*障がいをお持ちの方や、配慮が必要な方はお気軽にご相談ください。

*PDFファイルやFAXが使用できない方は、お電話(03-6822-9900)にてご連絡ください

国立環境研究所の気候変動適応情報プラットフォームに本会講座をご紹介いただきました

2023年4月から災害救援ボランティア講座の新講座として開講された「災害救援ボランティア講座(気候変動編)」について国立環境研究所気候変動適応センター(茨城県つくば市)様が管理・運営するA-PLAT(気候変動適応情報プラットフォーム)にご紹介いただきました。

講座紹介掲載ページ(下記リンク)
A-PLAT_国内外の適応策事例集_災害救援ボランティア講座(気候変動編)

出典・関連情報
国立研究開発法人 国立環境研究所
A-PLAT(気候変動適応情報プラットフォーム)

2023年度(令和5年)災害救援ボランティア講座開催予定について(続報)

 災害救援ボランティア推進委員会は1995年(平成7年)1月に発生した阪神淡路大震災の教訓を踏まえ、同年7月に団体の発足し同年12月に「災害救援ボランティア講座」を東京都ではじめて開催しました。
 この間、首都圏を中心として各地で災害ボランティアを養成し、講座カリキュラムの修了者は2023年10月末現在で12,400名を突破しています。
 今年度も継続して「災害救援ボランティア講座」を開催します。各講座の実施概要(募集要項)は本ホームページ等で随時告知、申込を行います。既に申込を開始している講座については講座日程一覧からご確認ください。


2023年度開講予定講座(2024年3月迄)※今後日程・会場の変更の可能性有

①県央相模原災害救援ボランティア講座
日にち:2024年2月10日(土)、11日(日)、12日(月・祝)
会場:座間市消防本部

②立教大学災害救援ボランティア講座
日にち:2024年2月24日(土)、3月2日(土)、9日(土)
会場:立教大学池袋キャンパス

上記2講座が2023年度最後の開催予定の講座となっております。
2024年度は7月頃から随時開講予定です。

※募集開始は各講座開講の2か月前頃から開始します。
※※講座に関するご質問は当会までご連絡ください(各会場へのお問い合わせはご遠慮ください)。
  ⇒メールフォームから問い合わせ

 

 

SL認定者数

SL認定者数:12,613

防災ミニ講座(目次)

「防災ミニ講座」では様々な防災活動プログラムや教材、弊会の活動についてご紹介しています。なお、一部記事については関連団体である一般社団法人防災教育普及協会より寄稿されており、同会ホームページへと移転しております。ご了承ください。

一般社団法人防災教育普及協会


大学・行政・社協・NPO等4者連携による災害ボランティア育成

災害の記憶を未来へつなぐ「防災教育と災害伝承の日(3月11日)」制定の呼びかけはじまる

大学・行政・社協・NPO等4者連携による災害ボランティア育成~千代田区内大学での講座開催20年の成果を踏まえて~

 

2023年7月8日(土)、本会は千代田区内大学での災害救援ボランティア講座開催20年の成果を踏まえ、専修大学神田キャンパスで『大学・行政・社協・NPO等4者連携による災害ボランティア育成フォーラム(以下「本フォーラム」)』を開催しました。

本稿では本フォーラムの企画・運営、当日の進行を担当した筆者(災害救援ボランティア推進委員会 防災教育部長 宮崎賢哉)のコメントも含め、レコーディング動画やスライド、内容の補足・解説をご紹介します。

 

当日発表のアーカイブ配信(YouTube)及びメディア紹介

※ 基調講演及び法政大学チーム・オレンジの発表につきましては動画ではご視聴いただけません。
  ご了承ください。
※ 協力団体の 一般社団法人防災教育普及協会 YouTubeアカウントで公開しています。

当日の様子はNHKでも紹介されており、2023年8月時点では動画もご覧いただけます。

● 東京 千代田区 災害対策学生ボランティア 取り組み状況発表|NHK首都圏WEB

 

4者連携による防災・災害ボランティア育成フォーラム概要

フォーラムの概要については こちらの記事 または下記のイベントチラシをご覧ください。

当日は主に大学教職員の方や、学生、社会福祉協議会・行政職員、防災・災害ボランティア団体の方など関係者・発表者等を含め会場で約30名、オンラインで約40名の方にご参加いただきました。オンラインでは関東圏だけでなく全国からご参加いただきました。

フォーラムは第1部と第2部の2部制となっています。それぞれの内容、要点についてご紹介します。

 

第1部 基調講演と成果から考える”これから”

開会挨拶・趣旨説明

冒頭に災害救援ボランティア推進委員会(以下「本会」)委員長の澤野より、開会挨拶としてフォーラムの開催趣旨や講座の開催経緯等についての紹介がありました。

○ 本会働きかけにより2003年9月に法政大学で講座が開催されて20年
○ 取り組みの経過と成果を共有し、今後を議論することが趣旨
○ 区の帰宅困難者対策に伴う大学との協定を踏まえ、災害ボランティア講座に本会が協力
○ 今後に向けては各大学での組織化(強化)や区内他大学への拡大が必要
○ 首都圏災害を想定し、他地域への展開も重要に

本フォーラムでは、首都圏災害、特に地震における帰宅困難者対策とそれに伴う大学生の災害ボランティア活動(自らも帰宅困難でありながら、自発的に取り組む支援活動)について、経過と成果、課題、実際に取り組む大学や学生団体の活動を通じて共有・議論していくことを趣旨としています。

 

基調講演

第1部の基調講演では 東京大学先端科学技術研究センター教授・廣井悠 氏から「大学と事業所等における帰宅困難者対策のこれから」をテーマに、関東大震災の教訓も交えながらお話いただきました。

○ 行政(施設)だけでの対応は困難であり、交通事業者や民間との連携が重要
○ 災害情報の収集、伝達も難しく、事前の取り決め対策が有効
○ 備蓄の重要性(物流の機能不全やストック不足の対策)
○ 3.11の誤解に対する啓発(「あの時帰れたから、次も帰る」という人への対応)
○ 様々な状況を想定したトレーニング(KUG等)の必要性

等について、詳細な研究結果・データに基づきご紹介いただきました。また、最後に廣井先生が作成・公開されている教育訓練用の教材「帰宅困難者施設運営ゲーム(KUG)」についてのご紹介もありました。リンク先のページからダウンロードができますので、ぜひご覧ください。

具体的な実践例は後述する 千代田区キャンパスコンソ の伊藤先生による報告でも触れられておりますので、そちらも合わせてご参照ください。

 

成果報告「首都直下地震への備えと災害ボランティア育成」

成果報告は千代田区・災害救援ボランティア推進委員会、千代田区社会福祉協議会、千代田区キャンパスコンソ、大学コンソーシアム富山それぞれから報告が行われました。

 

▼千代田区・区内大学の防災協定締結20年の成果と今後

 

はじめに、千代田区と区内大学の防災協定に伴う講座開催の成果と今後について筆者から報告しました。

千代田区と区内大学による防災協定の締結状況や、防災協定の内容、千代田区内大学を始めとする講座実施大学の受講生数一覧等から、この20年間で区内大学で多くの学生が災害ボランティアとして養成されていることについて紹介しました。 

4者連携による具体的な講座モデルについての説明では、「大学主催・学生主体」をキーワードに、大学が講座を主催し、学生(教職員)が受講、各大学での学生団体等で活動、さらにその活動をNPO等専門団体がフォローアップする循環型のモデルについて紹介しました。

【POINT】

行政として大学と防災協定を締結し、学生ボランティア養成を支援するというベースを、NPO等専門団体がサポートすること、そして大学・学生の主体性に基づく運営やフォローアップを行ってきたことが長く続く仕組みへとつながっています。こうした取り組みを続けて他大学・他地域へと広めていくことが、首都圏における災害ボランティア養成にとって重要になります。

 

▼ちよだボランティアセンターと大学生災害ボランティア養成講座の歩み

 

千代田区社会福協議会地域支援課ボランティア係災害事業担当の小川様から、社会福祉協議会(以下「社協」)の関わりについてご報告いただきました。

○ 平成21年から学生ボランティア養成に関する事業を区から受託
○ 養成講座の実施に係る補助金申請・精算など事務手続きを行う

○ 社協の災害事業の紹介

○ 東日本大震災後、被災地支援ツアーを実施し学生が参加
  (平成29年までに全6回189名を送り出す)
○ 区内学生によるインカレサークル「CSV(Chiyoda Student Volunteers」の活動を支援

災害ボランティア養成講座のカリキュラム作成や運営等は大学と本会(NPO等専門団体)が行っていますが、講座に際して発生する費用は協定に基づき区が負担する仕組みとなっており、その事務手続きなどを事業として社協が区から受託して行うという形式です。

【POINT】

「災害ボランティア」に関する取り組みは、多くの自治体では各市区町村社協が所管しています。また実際に災害が発生した場合は災害ボランティアセンターを設置するのも(多くは)社協の役割となります。従って行政としても、大学としても、災害ボランティア養成を検討していく際には社協との連携が重要となります。

 

▼自然災害発生時における大学を拠点とした帰宅困難者支援に関する研究報告

 

千代田区キャンパスコンソを代表し、法政大学法学部教授の伊藤様から、帰宅困難者支援に関する研究についてご報告いただきました。

大妻女子大学、東京家政学院大学、法政大学、二松學舍大学、共立女子大学(順不同)の5大学によるコンソーシアムの共同研究として大学における帰宅困難者対策・支援について取り組まれています。

各大学の研究内容や学生・教職員が連携して行う教育訓練の事例、KUGを活用したプログラムなどをご紹介いただきました。

【POINT】

学生が災害ボランティアとして帰宅困難者支援に携わる場合、被災した学生自身が安全に大学に滞留できることが前提となります。そのためには予め大学及び教職員が、帰宅困難者(学生・学外者)への対応について具体的な準備や訓練等を実施しておくことが求められます。

  

▼他地区における4 者連携の具体的な取り組み事例

 

成果報告の最後は他地区における取り組み事例として大学コンソーシアム富山の災害救援ボランティア論について、筆者より報告しました。

富山大学「災害救援ボランティア論」は、本会が首都圏内大学での災害救援ボランティア講座をベースにサポートさせていただき、富山県や大学の先生方のご協力も得て2005年(平成17年)から開催されています。平成25年4月に大学コンソーシアム富山が設立されたことにより、県内各大学の単位互換科目として災害救援ボランティア論が設定され、これまでの18年間で878名の学生が修了しています。

【POINT】

千代田区は大学が多いため区内での協定やコンソーシアムでも規模としては大きくなりますが、全国的に見ていくと都道府県単位での大学コンソーシアムや社協との連携のほうがスムーズ、という場合も考えられます。それぞれの地域の取り組みを踏まえて進めていくことがポイントになります。

 

活動報告「災害救援ボランティア講座実施大学と学生の活動」

休憩を挟んで、講座を実施している各大学の学生団体や教職員の方からご発表いただきました。それぞれの大学からの発表内容につきましては アーカイブ配信動画(YouTube) でご覧ください。

【POINT】

成果報告の冒頭で「循環型の支援」モデルについてご紹介しましたが、各大学の学生(団体)や教職員の方が防災・災害ボランティアに関する活動に取り組む際のヒントを得たり、交流を深めたりする場として災害ボランティア講座や各種のイベントについて社会福祉協議会や、NPO等専門団体が協力していることがポイントになります。

 

閉会挨拶

閉会挨拶は、専修大学学生生厚生部学生生活課課長の赤松様からいただきました。

赤松様ご自身も他大学での講座の受講生であり、受講がきっかけとなって専修大学の講座開催、そして講座を受講した学生による学生団体の設立、復興支援・防災・災害支援活動等へとつながっています。

 

第1部まとめ

冒頭に本会委員長の澤野が述べた通り、この間の20年間の積み重ねの実績と成果を踏まえ、千代田区内はもちろん、他区他県へと拡げていくことが首都圏における地震災害、特に課題が多い帰宅困難者対応・対策等の面で重要になります。

各大学・学生団体、関係機関・団体、そして本会の活動が、本レポートをご覧いただいている関係の皆さまの今後の取り組みの一助となりましたら幸いです。

第1部はこちらで終了となりますが、引き続き会場・オンラインで希望者を対象とした第2部を行いました。

 

第2部 ワークショップで考える”これから”

第1部は聴講のみの座学形式でしたが、様々な立場の方々の参加を想定し意見・情報交換をしながらこれからの防災・災害ボランティア育成を考える場としてワークショップを行いました。ワークショップは筆者が担当しました。

ワークショップでは、第1部での様々な講座や活動内容を踏まえて「私たちにできること」をテーマに、防災・災害ボランティア育成に関するイベントを企画するという内容で行いました。

○ 防災イベント等で自分にできることを書いたカードを参加者で交換する
○ 家具転倒防止等をリアル体験(交通安全教室のスタントのように)できるイベント
○ 身近にあるものを活用した炊き出し訓練

など、様々な企画が提案されました。時間の都合上、最優秀企画を決めるのではなく、それぞれのイベントの良いところを共有してまとめとしました。

 

第2部(全体)まとめ

第1部、第2部を通して大学教職員・学生の方から団体で活動されている方、社協職員の方、公共関係で勤務される方まで、幅広く様々な方が参加されました。それを踏まえて、全体を通してのまとめとして「ひとりひとりがアクションを起こす」ことの大切さをお伝えしました。

どんなに大きな取り組みも、20年以上続く取り組みも、スタートは大学・社協・行政・NPO等のなかで「誰か」が防災や災害ボランティア育成に取り組もうというアクションを起こしたことから始まっています。

最初は本フォーラム第2部のようにちょっとした「アイデア・思いつき」くらいの取り組みかもしれません。ですが、始めたときに、あるいは続けていくうちに、多くの方が関わってくれるようになり、やがて大きな・長期的な取り組みへとつながる可能性を秘めています。

本稿を最後までご覧いただいた皆さまでしたら、そのスタートを切る、あるいはスタートしている人たちをサポートできる立場にある方が多いのではないかと思います。首都圏災害に備えた防災・災害ボランティア育成のため、ぜひ皆さんの力をお借りできれば幸いです。

ご意見・ご質問や、講座開催等に関するご相談は お問い合わせフォーム からお知らせください。


【文】

宮﨑 賢哉
 災害救援ボランティア推進委員会 防災教育部長
 一般社団法人防災教育普及協会 教育事業部長
 社会福祉士

※「防災ミニ講座」の内容は全て執筆者の意見であり、団体の意見を代表するものではありません。記事に関するご意見・ご質問はお手数ですが お問い合わせフォーム よりお願い致します。

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